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フェアトレード認証済製品を大幅に拡大したパタゴニアの取り組みに注目!

SDGs
2019.6.25

開発途上の国のサポートに繋がるフェアトレードの製品は、これまでチョコレートやコーヒーなど農作物が中心。フェアトレード認証のあるアパレル製品は、ほとんど存在していませんでした。そんな中、サステナブルファッションの第一人者とも言える「Patagonia(パタゴニア)」が、こうした問題を解決するため大幅にフェアトレードの製品を拡大!そこで今回は、フェアトレードとパタゴニアの取り組みについて詳しく見ていきましょう。

そもそもフェアトレードって?

皆さんが普段口にするコーヒーや紅茶、またはバナナやチョコレートなど、日常を彩るさまざまな食べ物が世界の国々から届けられています。皆さんは、それらを生産している国のことを考えたことはありますか?日本では、途上国で生産された製品が驚くほどの安価で販売されるのを目にすることもあるでしょう。
その一方で、生産国側では安さを生み出すために、生産者に正当な報酬が支払われない・生産性向上のために農薬が必要以上に投入される、などの問題が発生し、生産者の健康をおびやかすような事態が起こっており社会問題になっています。
生産者が高品質で美味しいものを継続して生産していくためには、労働環境や生活水準の向上に加え、自然環境にも配慮した持続可能な取引ができる仕組みを作ることが大切。要するにフェアトレードとは、途上国の原料や製品を正当な価格で継続的に購入すること、立場が弱い国の生活改善を目指すための貿易の仕組みなのです。そのため、フェアトレード認証製品を購入することは、開発途上国の生産者をサポートすることに繋がると言えるでしょう。

なぜフェアトレードが必要なの?

製品の生産地の違いによって、フェアトレードが必要となる理由も異なります。ここでは、フェアトレードの代表的なコーヒーとカカオの産地について詳しく紹介しましょう。

定番のコーヒー
生産国のほとんどが発展途上国と言われているのがコーヒーです。買取価格は、コーヒー豆の生産地から遠く離れた国際市場で決定します。価格の変動が激しい市場の動向や情報を入手する必要があり、販売手段を持たない小規模な農家の場合は中間業者に頼る必要があるのです。そのため、十分な利益が得られない・不安定な生活が続くということもあるでしょう。しかし、フェアトレードを利用すれば、小規模な農家が集まり生産組合を立ち上げることができます。また、“フェアトレード最低価格”が設定されているので、国際市場の価格が暴落したとしても、生産者組合が保証することが可能。
カカオ(チョコレート)
発展途上国の中でも、カカオ生産で生計を立てている人は多く、日本人も大好きなチョコレートの原料カカオ。カカオ豆農園では、深刻な問題として児童労働が挙げられています。その原因として、社会の慣習・文化的背景・教育制度や福祉制度の未整備の問題などもありますが、多くは経済的貧困だと言われているんです。そこで、国際フェアトレード基準として、“児童労働の禁止”を掲げ、安全な労働環境を保証しています。児童労働を生み出してしまう貧困を断ち切るために、国際市場に対して“フェアトレード価格”も設定。
その他にも、奨励金が輸入業者から生産者組合に保証されるので、生産者は安定した生活がおくれます。環境面でも厳しい条件が設定されており、森の破壊・危険な農薬なども禁止されているので、自然環境を守ることが可能です。

パタゴニアがフェアトレード製品を拡大した理由!

機能性と品質の高さを兼ね備えた製品を販売しているアウトドア衣料メーカーのパタゴニア。創業者のイヴォン・シュイナード氏は「パタゴニアは100年続く会社を作ろうとしている」と宣言しており、環境への利益を示すB-corpも取得し、徹底した環境保護への取り組みが評価されている企業としても有名です。
パタゴニアでは、大半の人が「自分の着ている服を製造している人達のことを知らない」という事実を改善させたいと考え、2014年からフェアトレードUSAのアパレル業プログラムに参加。同年のAWシーズンからは、フェアトレード認証を受けた10種類の製品の販売をスタートさせました。
フェアトレードUSAに参加したことで、パタゴニアは労働者の基金に賞与を支払うことになります。賞与を受け取った労働者たち本人は、民主的な方法で賞与の使い道を決定できるのが魅力。パタゴニアの取り組みは、工場労働者がフェアトレード製品の売上から直接賞与を受けることができ、パタゴニア側としてもフェアトレード認証済みの製品を他のブランドにも拡大して提供できるようになっているという形で報われています。

生産者も購入者も同時に幸せになれるのがフェアトレードの魅力。世界中の生産者・労働者と繋がることができる仕組みとして、パタゴニアのようにフェアトレードへの参加を検討する企業も増えているようです。自然環境も守ることができ、途上国の労働者のサポートにも繋がるフェアトレード製品を皆さんも選んでみてはいかがでしょうか?

社員ボランティア紹介 vol.05

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