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暮らしの豆知識
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使用した油はどうしてる?そこから考える環境問題と家庭でできる対策

SDGs
2019.2.25

植物や動物、鉱物などから取れる油。私たちの暮らしの中でも、とても重要で欠かせない存在ですよね。しかし、天ぷらや揚げ物などに使用した油(廃食油)は、ずっと使用できるものではありません。いつかは、なんらかの方法で処理しなくてはいけなくなるでしょう。そこで今回は、使用後の油についてピックアップしました。廃食油の現状と排水するとどうなるのか、それを踏まえて今後私たちは家庭でどんな対策ができるのかなどを考えていきます。

事業系の廃食油よりも家庭から出る廃食油の方が問題!?

私たちが住んでいる日本では年間約230万トンの食用油が消費され、その後約45万トンが廃食油になります。廃食油のほとんどはレストランや食品製造工場などから排出されますが、それらは業者によって回収され新たな資源として生まれ変わっているのです。では、家庭から出る廃食油はどうでしょうか。環境省が過去に調査した資料によると、家庭から出た廃食油は排水として一緒に流されることも多いよう。もちろん、他の処理方法を行っている方もたくさんいますが、回収されることは少ないそうです。こうして見てみると、事業系の廃食油よりも家庭から出る廃食油の方が問題かもしれませんね。では、家庭から出る油や調味料などを台所から排出するとどうなるのでしょうか。

油や調味料などを台所から排水するとどうなるの?

まず知ってもらいたいのが、「生物化学的酸素要求量(BOD)」というもの。汚水処理における重要な指標の一つで、水中にある有機物を微生物が分解する際に消費する酸素の量のことを言います。例えば、てんぷら油500mlを台所で流すとBODは1,000,000mg/lになります。これをコイやフナが住めるような水にするためには、99,000Lのきれいな水が必要になるのです。
台所から油や調味料を排水した場合、排水口の詰まりの原因になったり、処理場へ流れ込んで水処理に悪影響を与えたりします。汚れた水を浄化処理するには電力を使用するので、エコの観点から見ても決してよくありません。万が一、廃食油が川や海に流れ込んでしまった場合は、分解しきれなかった油分が徐々に酸化していきます。酸化した油は水中の酸素を消費し、生物に悪影響を及ぼします。また、一部はオイルボールとなり悪臭を放つのです。したがって、油や調味料などは台所から排水しないことがベスト!また、下水道に流しても同じことなので正しい方法で処理を行いましょう。

家庭でできる廃食油汚染対策は?

家庭でできる廃食油汚染対策、それは再利用したり正しい方法で処理したりすることです。再利用は次回揚げ物をするときにそのまま使用したり、濾してから他の料理に使用したりすることで叶うでしょう。廃食油の正しい処理方法は、以下の4つ。それぞれポイント解説しながらご紹介します。

紙パックを利用して処理
廃食油を使用済みの紙パックに入れて、燃えるゴミの日に捨てる方法です。紙パックの中に古新聞や使用済みのキッチンペーパーなどを敷き詰め、冷えた廃食油を注ぎます。自然発火を避けるために、少量の水を加えるのがポイント!最後に紙パックの口を粘着テープで留めれば完成です。
ビニール袋を利用して処理
ビニール袋に廃食油を入れて、燃えるゴミの日に捨てる方法です。ビニール袋は、使用済みのポリ袋やレジ袋を使用します。紙パックでの処理方法と同じく、古新聞や使用済みのキッチンペーパーなどを入れて冷えた廃食油を注ぎます。ビニール袋に穴が開いていると廃食油が漏れてしまうので事前にチェックする、または袋を二重にしてから処理を行ってください。
油凝固剤を利用して処理
スーパーやホームセンターなどで販売されている油凝固剤を利用する方法です。油凝固剤を使用して処理した廃食油は、燃えるゴミの日に捨てます。油凝固剤は油が熱いうちに鍋に入れるのがポイント。溶けるまでよくかき混ぜてからそのまま放置し、冷えて固まったら廃棄しましょう。
お店や自治体の廃食油回収を利用して処理
お店や自治体で廃食油を回収してくれるところもあります。回収後は、燃料や石けんなど資源としてリサイクルされるよう。手軽にエコできるのでいいですね。廃食油の出し方や廃食油の回収を行っているかどうかなどは、自治体のホームページで確認できるのでチェックしてみてください。

川の水質汚染の原因の7割が家庭から出る生活排水。私たち一人一人がちょっと工夫するだけで、川の水質汚染を止めることができます。正しい処理方法を身につけたり、自治体や業者などに廃食油を回収してもらったりして対策を行っていきましょう。

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