環境への負荷が少ない商品につけられる「エコマーク」はよく見聞きするマークですよね。一方で、「エコレールマーク」はご存じない方が多いのではないでしょうか。
エコレールマークは、エコマーク同様に環境へ配慮している商品につけられていますが、おもに商品の輸送手段によってマークがつけられるかが判断されています。
今回は、このエコレールマークはどのようなものにつけられているのか、そして、私たち消費者への影響をご紹介します。
私たちは、通常、衣料品や食品などの商品を購入し、生活を送っています。この商品が私たちの元へ届くまでに使われる輸送手段には、トラックといった身近なものや、空路や航路、鉄道などがありますが、ほとんどの輸送手段で二酸化炭素が発生。環境問題に繋がる二酸化炭素排出量の削減は、世界規模の課題となっているのが現状です。
そこで注目されているのが、二酸化炭素排出量で比べるとトラックの約1/13と言われている貨物鉄道輸送。企業のなかには、環境へ優しい貨物鉄道輸送を積極的に取り入れているところも多くあります。しかし、輸送方法の多くは消費者である私たちが知る機会はあまりありませんよね。
どうすれば消費者に、環境に優しい貨物鉄道輸送を知ってもらえるか?また、その商品を積極的に選択してもらう目安を示し、企業の取り組みをアピールとするともに消費者に商品を選択してもらうには?と、企業と消費者が一体となって環境負荷低減に取り組むことを目指し、作られたのが「エコレールマーク」です。
エコレールマークがつけられる商品には、認定基準が定められています。
「500km以上の陸上貨物輸送のうち、30%以上は鉄道を利用していること」。これが、エコレールマークの認定基準です。
また、企業としても認定を受けるとエコレールマークを掲げられます。
その認定基準は、次の2つ。
「500km以上の陸上貨物輸送のうち、15%以上は鉄道を利用していること」
「年間1万5,000t以上または、数量×距離で年間1,500万t以上の輸送に鉄道を利用していること」
2021年8月20日時点で、エコレールマーク認定を受けた商品は184品目、認定企業は93社。料理で欠かせない調味料やペットボトル飲料、洗剤や乾電池といった馴染みのある商品も多く認定されています。
また、これらの商品を扱っている認定を受けた企業やメーカーなども増えてきているのです。企業の認定マークを見る機会はなかなかないかもしれませんが、貨物鉄道のコンテナには、よくエコレールマークが掲げられていますよ。
どのような商品や企業がエコレールマーク認定を受けているのか気になった方は、「エコレールマーク」でweb検索するとすぐに見つけることができます。よかったらチェックしてみてください。
エコレールマークがついた商品は、日用品や食品にも多くあります。商品を購入する際、同じような商品があったり、どれを選ぶか悩んだりしたときは、エコレールマークがついていないか、また、認定企業ではないかチェックしてみてください。
エコレールマーク認定商品や認定企業の商品を購入することは、環境への負担を軽減します。商品1つの購入は小さな規模でも、行動を積み重ねることで、私たちが暮らす地球を守ることに繋がるでしょう。
筆者がエコレールマークを知ったのも、じつはごく最近。お菓子のパッケージについたマークがきっかけでした。エコレールマークを認識してからは、とくに食品や飲料を購入する際にエコレールマークを意識するようになりました。
パッケージに記載があるなど比較的簡単に見つけられるマークなので、ぜひお買い物の際は意識してみてくださいね。
記事を作成・監修したマイスター
高等学校国語科教諭、学校図書館司書教諭、国内旅行業務取扱管理者
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