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電気自動車って本当にエコ?そう言い切れない理由とは

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2022.7.27

環境にやさしいイメージのある電機自動車ですが、実はエコとは言い切れない一面があることを知っていますか?世界各国が電気自動車の生産に注力する流れを受け、日本でも「2030年前半までにガソリン車の販売を禁止する」と発表がありました。二酸化炭素排出量を減らし環境保全につながるという意見がある一方、「本当に電気自動車はエコなのか?」と疑問視する人がいます。この記事では電気自動車がエコカーであると断言できない理由について解説します。エコカーに関心がある方は、ぜひ読んでみてくださいね。

電気自動車がエコと言われる理由

今も広く普及するガソリン車は、日本国内だけでも年間で9,850万トンもの二酸化炭素を排出しています。また粒子状物質や窒素酸化物などの有害物質も排気ガスに含まれており、大気汚染を引き起こすと問題になっていました。
一方で、電気自動車は電気でモーターを動かすことにより走行する車です。ガソリンを燃焼しないので、石油の消費を防ぎ、排気ガスを出さないため、環境にやさしいと評価されています。ではなぜ、電気自動車がエコカーではないと疑問視する声があがるのでしょうか?

電気自動車の思わぬデメリット

石油を使わず、排気ガスを出さないという点では電気自動車はエコカーだといえます。しかし、燃料となる電気の製造方法に注目してみると、意外なことが分かってきました。

◎電気を作るために二酸化炭素が排出されている
電気自動車の燃料となる電気を作るために、さまざまな発電方法が活用されています。燃料を燃やす火力発電、水力や風力などの自然の力を利用する自然エネルギー発電、原子核の力を利用する原子力発電などです。日本の発電方法の約8割は火力発電で、燃料を燃やす際に二酸化炭素が排出されています。
原子力発電は二酸化炭素を排出することはありませんが、原発事故のように安全性が確保されていない点が課題です。ガソリン車であれば石油を燃料としてそのまま使えますが、火力や原子力のエネルギーを電気に変換しなければならない電気自動車は、環境負荷の高い車であると言えます。

◎製造時に大量の二酸化炭素が排出されている
電気自動車に欠かせないバッテリーを製造する際に、多くの電力が必要です。先述したように、電力を作るためには多くの二酸化炭素が排出されます。ドイツの自動車会社であるフォルクスワーゲンは、同タイプのガソリン車と比べ、電気自動車の製造時には約2倍の二酸化炭素が排出されたと報告しています。

◎リサイクル時・廃棄時の問題
ガソリン車と比べて歴史の浅い電気自動車は、リサイクル方法がまだ十分に整っていないのが現状です。今使われている電気自動車の多くが、リサイクルできるバッテリーを搭載できていません。仮にリサイクルする場合でも、コバルトやニッケルなどの資源をできるだけ集めて再資源化を図る動きもありますが、リサイクルのコストがかかりすぎる点が課題です。リチウムイオン電池が含まれるバッテリーは、廃棄方法を間違えると人体や環境に悪影響が及ぶ場合があるのも見過ごせません。

それでも日本が電気自動車を推す理由とは?

以上のようなデメリットがあるにも関わらず、日本政府が電気自動車を推す理由はさまざまあります。

まず日本の資源問題です。資源の乏しい日本は、石油や石炭など多くの資源を海外からの輸入に頼らざるを得ません。もし世界情勢が変わって輸入が止まれば、あっという間に日本はエネルギー問題に直面します。火力や風力、地熱発電といった自然エネルギーが利用できる車であれば、化石燃料に頼らなくても安心です。

現状は環境に負荷のかかる電気自動車が多いですが、今後の技術開発によって、環境にやさしい電気自動車が開発される可能性はあります。将来的な技術促進への期待も込め、電気自動車への移行が進んでいるのです。

さまざまな視点から環境にやさしい車を選ぼう!

今回は電気自動車がエコカーだと言い切れない理由を紹介しました。世界的に電気自動車の開発が進む中、製造・リサイクル・廃棄の点で環境にやさしい車の開発が求められます。今後自動車を購入するときには、さまざまな視点を持って環境にやさしい車を選びたいですね。

記事を作成・監修したマイスター

茨木彩菜

中学校国語教諭免許、高等学校国語教諭免許、日本語教員免許

茨木彩菜

元中学校教員の現役webライター。中学生にも分かりやすい文章で、身近なエコライフをお届けします。

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