ごみの処理に頭を抱えている日本において、大切なのはひとりひとりができるだけごみを出さないよう努力することです。お買い物をすると、商品を乗せた使い捨て容器や過剰な包装類など、さまざまなごみを出してしまいます。しかし、そもそも容器や包装が少ない商品を選べば、ごみを減らすことが可能です。そんなときに役に立つのが、ごみをださないお買い物マップ「グッバイ・ウェイスト」。今回は、グッバイ・ウェイストについてと、グッバイ・ウェイストに載っているお店の一例を紹介します。
2020年に環境省が発表した2018年度における調査によると、日本の年間ごみ排出量は4,272万トンで、東京ドーム約115杯分に相当します。1日当たりに換算すると、1人918グラムのごみをだしていることになり、「かなり多いな」という印象を持つ人が多いのではないでしょうか?
日本のリサイクル率は19.9%で、リサイクル率が高いアイルランド(78%、2005年)やスイス(74%、2005年)と比べると、大きな差があります。この結果を見ると、日本人はもっとごみ問題に取り組まなければならないということがわかります。
ごみ問題解決への第一歩として、ごみをださない取り組みを応援してみませんか?そこでおすすめしたいのがごみをださない取り組みをしているお店がわかる「グッバイ・ウェイスト」です。
お肉や果物を載せているトレーや洗剤などが入った容器など、購入したあとはどうしていますか?トレーはスーパーの回収ボックスに入れたり、洗剤の入っていた容器は詰替パックを買ってもう一度使ったりするなど、エコな使い方をしている人もいるかもしれません。
しかし、中にはごみになってしまうものも多いのではないでしょうか?グッバイ・ウェイストは、使い捨てパッケージなどを使用せず、ごみをださない食品や日用品が購入できるお店を集めたオンラインマップです。
持っていった容器に量り売りしている食品や日用品を入れて購入できたり、できるだけ包装をなくした商品が売っていたりと、探してみるとさまざまな種類のお店があります。「買い物でもエコを心掛けたいな」と思っていても、自分の足でエコな活動をしているお店を探すのは大変です。
そんなときに、自分の最寄り駅名や地名を入力するだけで、ごみをださない取り組みをしているお店がひと目で分かるグッバイ・ウェイストは、有用なサイトといえるでしょう。「食料品店」や「日用品店」「テイクアウト」など、ジャンルで絞り込むこともできるので、使い勝手の良さも魅力です。
実際にグッバイ・ウェイストに載っているお店とごみをださないための活動の一例を紹介します。住んでいる場所によって、同じような店舗がない場合もありますが、「こういうお店がこんな取り組みをしてるんだ」と思ってもらえれば幸いです。
・上島珈琲店(全国各地)
上島珈琲店での取り組みは、タンブラーなどの容器を持っていくとその中に飲み物を入れてもらえ、その上割引サービスがあるというものです。上島珈琲店は全国各地に店舗を構える喫茶店なので、足を運ぶ際はぜひマイカップを持参してくださいね。
・ローソン マチカフェ(全国各地)
ローソンのマチカフェでは、マイタンブラーを持っていくとコーヒーやカフェラテが10円引きで購入できるサービスを行っています。また、マチカフェで使用しているコーヒー豆は、労働環境や環境保全において厳しい基準をクリアした農園のものという点も魅力的です
・鳴門屋(大阪府大阪市)
昔ながらの味噌専門店で、容器を持っていくとその中に量り売りをした味噌を入れてくれます。いろいろな味噌があるので、店員さんと相談しながら好みの味噌を必要な分だけ購入できる点が魅力です。
・職人醤油(群馬県前橋市、東京都中央区)
職人醤油では、前橋本店と松屋銀座店にて生揚醤油の量り売りを行っています。生揚醤油とは、微生物を取り除く処理や火入れをしていない、蔵元で絞ったままの醤油のことです。お店で購入した容器や密閉できる容器を持っていくと、好きな分だけ購入できます。
商品が入った容器や食品を入れている使い捨てのパッケージなど、買い物をすると多くのごみをだすことにつながります。そのごみの排出を少しでも食い止めるためには、ごみをださないお店を利用するのもひとつの手です。グッバイ・ウェイストで探してみれば、あなたの街の意外なお店がエコな取り組みをしているかもしれませんよ。ぜひ近くのエコなお店を探してみてくださいね。
記事を作成・監修したマイスター
FP技能検定2級
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