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うどんや牛のふんが電気になる?脱炭素化に向けた日本と世界の電力発電

SDGs
2022.3.26

「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」持続可能な開発目標に向けて、世界各国でさまざまな対策・開発が進められている2022年。多くの温室効果ガスを排出する火力発電などの電力発電方法も見直されていますが、日本の電力発電は全体の1/4以上を石炭に頼っているのが現状です(2020年統計)。そんな中、脱炭素化に向けた、電力の発電方法についても新たな試みが続けられています。今回は、日本の電力発電の現状と未来につながるおもしろい発電、世界が行っている電力発電について紹介します。

日本の電力発電状況を知ろう

2022年現在、日本ではどのように電力がつくられているかご存じでしょうか?まずは、2020年の日本国内の電力資源内訳を見てみましょう。

【日本国内の電力資源割合】
1位 天然ガス(LNG) 35.9%
2位 石炭 26.7%
3位 その他火力 10.2%
4位 太陽光 8.9%
5位 水力 7.8%

世界中で「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」持続可能な開発目標が掲げられ、日本でも2050年までに脱炭素化を目指していますが、まだまだ天然ガスや石炭などの化石燃料に頼っているのが現状です。

しかし、2010年度から比べると、2020年の太陽光による年間発電電力量は約22倍増加しており、着実に脱炭素化に向けて歩みを進めています。また、太陽光発電だけでなく、風力・地熱・バイオマス発電など、多方向からの開発も進行中です。次の章から、日本や世界の脱炭素化に向けた、特徴ある発電方法を見てみましょう。

夢がある!日本のおもしろ発電3選

日本では、太陽光や風力などの二酸化炭素の排出を抑える再生可能エネルギーを用いた発電方法から、一風変わった発電方法までさまざまな方法が開発されています。その中でも夢がある、おもしろい発電方法を3つ紹介します。

・踏むだけで発電!床発電
床発電は、外から圧力がかかると電圧が発生する「圧電素子(ピエゾ素子)」を用いて、発電する方法です。多くの人が利用する東京駅の改札や階段に設置し、行き交う人々に圧電素子の床を踏んでもらって発電させるという実験が2006年から数回行われました。

東京駅のすさまじい人波を活用した画期的な発想といえるでしょう。しかし、発電効率や床の耐久性に問題があり、実用化までには時間がかかりそうです。

・食品ロス問題にも一役買う!廃棄うどん発電
うどんの消費量の日本一といえば、香川県。香川県は、うどん消費量の高さゆえに、うどんの廃棄が多いという悩みを抱えています。そこで、開発されているのが捨ててしまううどんを活用した「廃棄うどん発電」です。

廃棄うどん発電とは、廃棄されるうどんの水分を調整しながら発酵させることでバイオガスを発生させ、バイオガスを燃焼させて電気をつくる発電方法です。2014年には約300トンの食品廃棄物を回収し、53トン-CO2の温室効果ガス削減に貢献しました。

食品ロス問題にもアプローチできる新しい発想ですね。

・農場ででる排泄物を活用!牛のふん発電
酪農を行っている農場では、牛の排泄物が多くでます。そこで、農場で始められているのが「牛のふん発電」です。牛の排泄物を発酵しメタンガスを発生させ、メタンガスを燃料として発電します。

牛の排泄物処理の問題を抱えていた酪農家にとって、牛のふんを使った発電方法は大きなメリットがあるでしょう。北海道にある別海バイオガス発電所では、1日に牛4,500頭分の排泄物280トンと産業廃棄物5トンから発電がおこなわれています。ほかには、牛の体温などを活用した発電方法もあるようですよ。

知りたい!世界の電力発電方法

最後に、世界は脱炭素化に向けてどのような発電方法が開発されているのか見てみましょう。

・インドのバドラ・ソーラーパーク
インドのラジャスタン州タール砂漠にある「バドラ・ソーラーパーク」は、世界最大規模の太陽光発電施設です。その広さは東京ドーム約1,200個以上で、1,000万枚ほどのソーラーパネルが設置されています。

バドラ・ソーラーパークで1日につくられる電気は2,245メガワットで、日本の2人世帯約690万戸分の電力量に匹敵するのだとか。

・アメリカの宇宙太陽光発電
2021年、アメリカ国防総省(CNN)の研究チームが、宇宙空間での太陽光パネルの試験に成功しました。宇宙での太陽光は、地球での太陽光よりも強力で、青色波のエネルギーを持っているのが特徴です。

この宇宙太陽光発電では、縦横約30センチの太陽光パネルを用いて、約10ワットの電力を地球に送ることができるそうです。

・イギリスの洋上風力発電
洋上風力発電とは、海の上に風力発電のブレード(羽根)を設置し、風の力でタービンを回して発電する方法です。海上は陸よりも強く安定した風が吹くため発電量が多く、陸上と違って設置の制限が少ない点がメリット。

洋上風力発電は、特にヨーロッパの国々で開発が盛んで、イギリス・デンマーク・ドイツの3ヵ国で世界の洋上風力発電の78%を占めています。特に、1位のイギリスは2位のデンマークの約3倍の規模があり、洋上風力発電の最先端を走っています。

島国である日本でも、洋上風力発電は取り入れたい再生可能エネルギー発電になり得そうですね。

脱炭素化に向けてさまざまな発電方法が開発中!

世界中で取り組んでいる「SDGs(持続可能な開発目標)」。化石燃料を使用した火力発電をメインとしている日本の電力発電ですが、2050年の脱炭素化に向けて、急ピッチで再生可能エネルギーでの発電方法が開発されています。どのような発電方法が地球と地球に住む生物を救うことになるのか、引き続き考えていきましょう。

記事を作成・監修したマイスター

umi

FP技能検定2級

umi

ダンスエクササイズと断捨離にハマる2児の母です。大学では環境科学をかじっていたこともあり、エコが好きです。わかりやすく役に立つ記事をお届けできるよう頑張ります。

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