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エコバッグは本当にエコ?エコバッグは〇回使わないと意味がない!?

SDGs
2022.8.29

2020年から始まったレジ袋有料化を受け、エコバッグを持つ人が増えています。「環境のためにはエコバッグを持った方が良い」と思いがちですが、実はエコバッグを持つことで逆に環境を悪化させるケースがあるのを知っていますか?また、使い方によっても環境保全につながると言い切れない部分があります。一体なぜなのでしょうか?この記事では、エコとは言えないエコバッグの種類や使い方などについて解説していきます。環境保護を実現するためのエコバッグの選び方も紹介していくので、興味がある人はぜひ読んでみてくださいね。

そもそもエコバッグが始まった理由は?

レジ袋有料化が始まったのは、2020年7月1日から。経済産業省の発表を受け、始まった制度です。当時はコンビニやスーパーでレジ袋が有料だと言われ、慌てたときもありましたよね。今では多くの人がエコバッグを持って、買い物に行くようになっています。レジ袋有料化の目的は、プラスチック袋の使用量を減らすことです。また海洋プラスチックゴミを減らし、地球温暖化の進行緩和も狙いとされています。

有料化の対象になったのはプラスチック製の袋のみ。紙や布製の袋は対象外なので、買い物袋として提供するお店もあります。プラスチック製の袋でも、有料化の対象外になる袋は次のようなものです。

・プラスチックフィルムが厚手で、繰り返し使用できる袋
・海洋生分解性プラスチックの割合が100%の袋
・環境に負荷をかけないバイオマスプラスチック素材の袋

対象外の袋があるとはいえ、ほとんどのお店でレジ袋が有料になっていますよね。今まで無料だった袋が有料になることにより、レジ袋の必要性を見直したり、環境について考えたりすることも狙いとされているのです。

エコバッグが本当にエコだと言えないポイント

レジ袋の有料化は環境保全にどのくらい効果があったのでしょうか?2020年以降、レジ袋の国内流通量は減っており、環境省は「使用抑制につながった」と見解を述べています。しかし、有料化以降、ゴミ捨てのためにわざわざプラスチック袋を購入している人もいますよね。レジ袋の流通量は減ったものの、完全に使用量の削減には至っていないのが課題です。

では、狙いの1つとされていた海洋ゴミの削減について見てみましょう。2019年度の環境省の調査によると、海洋ゴミのうち、人工物の漂着ゴミの割合が多くを占めています。具体的には漁網やロープなどの海域由来のもの、飲料用のボトルです。海洋ゴミにプラスチック袋の占める割合はほとんどありません。以上のことから、エコバッグを持つことが海洋環境の保全につながるとは言い難い状況です。

エコバッグは〇回使ってエコにつながる!

エコバッグは、素材によって一定回数以上使わなければ、エコとは言えない場合があります。デンマークにある環境食品省環境保護機関は、素材ごとの環境負荷の影響を比較したデータを発表しました。1枚の袋を作るために環境にかかる負荷を計算し、買い物袋ごとに推奨される使用回数を明示しています。

・LDPE(低密度ポリエチレン)製プラスチック袋:1回
・ポリエステルバッグ:35回
・紙袋:43回
・オーガニックコットンバッグ:2万回

(出典:The Danish Environmental Protection Agency「Life Cycle Assessment of grocery carrier bags」)

有料化の対象となったプラスチック袋の環境負荷が少ないのは驚きですよね。エコバッグによく使われるポリエステルバッグは、35回も再利用しないとエコにつながりません。オーガニックコットンバッグは2万回以上使わないと意味がなく、環境に負荷がかかりすぎています。これではエコバッグとは言えませんよね。

物を大切に長く使うことがエコにもなる

今回はエコバッグがエコと言い切れない理由について紹介しました。エコバッグの素材によって何回も使わないと意味がないと、初めて知った方もいるのではないでしょうか?プラスチック袋の削減に限らず、物を長く大切に使うことは環境保全につながります。エコバッグを購入するときは、素材にも気を付けてみてくださいね。

記事を作成・監修したマイスター

茨木彩菜

中学校国語教諭免許、高等学校国語教諭免許、日本語教員免許

茨木彩菜

元中学校教員の現役webライター。中学生にも分かりやすい文章で、身近なエコライフをお届けします。

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