断捨離を試したはいいけれど、なかなかものを捨てられないと悩んでいる人も多いでしょう。それもそのはず、断捨離ができないことには理由と特徴があるからです。その理由や特徴を知らずして、片付けはできないといっても過言ではありません。断捨離をする前に、まずは自分の特徴や考え方、習慣について知ることから始めましょう。
ここでは理由や特徴に加え、断捨離ができない人はどうすれば良いのかまでご紹介します。
INDEX
断捨離ができない、物が捨てられない理由は人それぞれありますが、主に「考え方」や「習慣」によるものだといわれています。どのような理由があるのか解説していきましょう。
断捨離できない理由のひとつである、もったいないという気持ち。「せっかく買ったのに捨てるなんてもったいない」という考えがあると、断捨離しにくくなります。たしかに、ほしいと思って買った物を捨ててしまうのはしのびなく、損をするという気持ちになるかもしれません。このように、利益よりも損失を評価する心理を「損失回避性」ともいいます。
ただし、このような考え方がエスカレートすると、物を溜め込んだ挙句ごみ屋敷になってしまう可能性も十分考えられるので注意が必要です。 また、なかには「売れると思うと捨てられない…」という人もいますが、断捨離中の「売る」というのは、お金を稼ぐことが目的ではありません。あくまで罪悪感を抱かずに速やかに手放せるかどうかということが目的なのです。
物を捨てるという行為に罪悪感を持ってしまう人がいます。これは、親から「物を大事にする」というしつけをされてきた人に多く見られる心理です。また、「人からもらったプレゼントを捨てられない」という人は、物を人の気持ちと同様に捉えてしまうため、罪悪感が生まれやすいともいわれています。
しかし、生活スタイルや消費行動は徐々に変化するため、物と人の気持ちは切り分けて考えたほうが良いでしょう。
断捨離をするためには、「要る物」と「要らない物」を分別する過程が必要になります。ミニマリストのように断捨離が習慣化している人ならまだしも、習慣化していない人には面倒な作業だと捉えられるかもしれません。
そのような人は、クローゼットやリビングなどの物が多い場所から取り組むのではなく、カバンや財布の中身などの小さい範囲を整理することから始めると良いですよ。 そうすることで、非日常的だった断捨離が徐々に日常化されていき、面倒な気持ちが解消されていくでしょう。
物への思い入れが強い人や愛着が強い人は、断捨離ができない傾向にあります。仮に使用していない物であっても、「これには思い出がある」「頑張って稼いで買った物」と思い入れを感じてしまい、捨てられなくなるのです。
思い出の詰まった物を無理に捨てる必要はありませんが、断捨離する際はある程度の基準を設け、捨てる物を選定する必要があります。
断捨離できない人に多いのが、「いつか使うだろう」「また使うときがくるかも」と思って捨てられないパターンです。たしかに、あればいつか使う日がくるかもしれません。
しかし逆にいえば、今は使っていない物ということになります。必要な物や便利な物であれば、今現在も使っているはずです。そのような物は、残しておいても使う機会は訪れないと割り切って断捨離したほうが良いでしょう。
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断捨離できない人には、ある特徴が存在するといわれています。どのような特徴があるのか解説していきましょう。
断捨離できない人や物が捨てられない人の特徴のひとつに、自己肯定感の低さが挙げられます。自己肯定感の低い人は、学歴や職歴、容姿などで補う傾向にあるのです。 たとえば、高級な服やバッグなどを身にまとい着飾るのは、容姿への肯定感をごまかそうとしているケースが考えられます。周りの人が見ると自信がありそうと思われがちですが、実は自己評価の低さを穴埋めしているだけなのです。
「自分はちょっとした断捨離ができない」と悲観的になるとストレスが溜まってしまい、ますます自己肯定感が低くなる可能性も。趣味を見つけてみると、自己肯定感が上がり、断捨離をしようという気持ちが芽生えるかもしれません。
物に限らず、周りの人や嗜好品などに依存しがちな人は、断捨離ができない人の特徴に当てはまります。自分の物以外でも自分の物のように考えられるのは良いことですが、いざ物を捨てようとしたときにネックになってしまう可能性があるのです。
このようなタイプは、捨てるという行為自体に損失感を覚えてしまい、まるで自分の一部を失ったかのような感覚に陥ります。
人の死や失恋などにより、何かに執着・依存してしまうケースも考えられるでしょう。
プライベートや仕事などに不満があり、気持ちが満たされていないということも、断捨離ができない人の特徴。このようなケースの場合、無意識のうちにストレスや不満を物で埋めようとして、物を増やす傾向にあると考えられています。
「ストレスが溜まると、不要な物でもつい買ってしまう」という人は、このタイプといえます。ですが、今抱えているストレスや不満を解消すれば、意外とすぐに断捨離ができるかもしれません。
繊細かつ感受性が高い人も、断捨離が苦手といわれています。繊細な人はHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と呼ばれ、他者の言動に刺激を受けやすいという特性があるのです。そのため、周りが気になって仕事に集中できない、ストレスを溜めやすいなどの特徴があります。
このようなタイプの人が断捨離をすると、プレゼントしてくれた人のことや自分で購入したときの感情などを思い出してしまうため、物が捨てられなくなります。
自分で物事を決めたり、判断したりするのが苦手な人も、断捨離ができないタイプといえます。いざ断捨離をしようとすると、「本当に捨てるべきなのか」「後悔するのでは…」といったことが頭をよぎり、捨てる決断ができなくなってしまうのです。
自分で判断できないのであれば、家族や友人にアドバイスをもらいながら一緒に断捨離をすると良いでしょう。
断捨離をすると、さまざまなメリットが得られます。7つのメリットについてご紹介しましょう。
断捨離をすると必要な物だけになるので、物の定位置を決めやすくなります。そして、掃除をする際、物を動かしてから行う必要もなくなるため、楽に進められるのです。断捨離をするだけで家事や掃除の作業効率が格段に上がり、時間の短縮も可能になります。
家の中が整理整頓されていると、物の場所を把握できるようになります。すると、探し物の時間短縮につながり、時間を有効活用できるようになるのです。
また、「探し物が見つからない」「何がどこにあるかわからない」という状況は大きなストレスがかかるもの。探し物がなくなると、心にも余裕が生まれます。
断捨離をすると「自分にとって必要な物なのか」を考えて購入するようになるので、無駄な出費を抑えられます。そのため、その分を貯金に回すことが可能になるのです。
また、断捨離をして整理整頓を行うと、家にある物を把握できるため、「また同じ物を買ってしまった…」という失敗も防げます。
さらに、断捨離した物を買取専門店やフリマアプリなどに売ると、臨時収入が得られる可能性も。貯金をしたい人は断捨離を試してみると良いでしょう。
断捨離をして不要な物を捨てると、達成感や自信が得られます。断捨離は「要る物」「要らない物」の判断を繰り返し行っていくもの。断捨離を続けていくと自ずと自信が持てるようになり、自己肯定感が上がりやすくなります。
また、決断力も身につくようになるので、早急に決断しなければならない場面に陥ったとしても、迷うことなく判断できるようになるでしょう。
断捨離をするとホコリやダニを減らせるため、アレルギーやハウスダストの発生を抑えられ、健康的かつ快適に過ごせるようになるのです。
特に、アレルギー体質・喘息の持病がある人は、断捨離や掃除を徹底して快適な空間づくりを意識するようにしましょう。
断捨離は睡眠の質を上げてくれる効果も期待できます。寝室が整理整頓されていると、ストレスなく眠りにつくことができ、目覚めも良くなるのです。
また、物が減ると自分のやるべきことが明確になるため、仕事も捗るようになります。
「最近目覚めが悪い」「ぐっすり寝たい」という人は、断捨離を行ってみると良いでしょう。
断捨離は自分に「必要な物」か「不要な物か」を判断して行います。それにより、買い物の際に価値のある物かどうかを見極められるというメリットもあるのです。
自分にとって本当に必要なのかを考えて購入することで、物を大切にしようという気持ちが芽生えるメリットもあります。
断捨離をしたことがない人や片付けが苦手な人が、いきなりリビングやクローゼットなどの広い範囲を整理するのはハードルが高いもの。まずは、断捨離に慣れるために小さな範囲から始めてみましょう。
片付けが苦手な人は、普段持ち歩いているカバンや財布、ポーチなどの小物類から断捨離をしていくのがおすすめ。日常的に使う物なので、「要る」「要らない」の判断がしやすいため、簡単に断捨離が成功できるでしょう。
たとえば、財布に溜まったレシートや、使っていないポイントカードは対象になります。レシートは捨てやすい反面、ポイントカードは「また使うかもしれない」という気持ちになりやすいため要注意です。使っていない物は潔く捨てるようにしましょう。
家にあるストック品や試供品は優先的に消費します。こちらは捨てるのではなく自分で消費するため、断捨離としてのハードルは高くありません。
日用品や食品などの消耗品が2つ以上ストックしてある場合、新しく買わずに優先的に使用します。そして、使い切ったら買い足すストックは1つまでとルールを設けておくと良いでしょう。そうすると無駄な買い物が減り、物が増えにくくなります。
もらった試供品は、旅行やレジャーのときに使えるからと溜めがちです。特に化粧品には使用期限があり、劣化すると肌トラブルを引き起こす原因にもなるので、もらったら早めに使用しましょう。
いつか使うだろうと思う物は、潔く捨てるようにします。その「いつか」というのが直近ならとっておいても構いませんが、数年後にあるかないか不明なときは捨てても問題ないといえるでしょう。
もし捨てる判断に困ったら、シールにその日の日付を書いて貼っておく方法がおすすめです。使用する場合はシールを剥がします。シールが貼られたままになっている物は、いつから使用されていないのか一目でわかるため、要らない物として判断できるのです。
反対に、賞味期限のように「〇月〇日まで」という期限を設け、使用しなかったら捨てるという方法もあります。
上記のような方法で、「いつか使うだろう」という考え方自体をなくしていけるでしょう。
人からプレゼントされた物の処分に困る人も多くいるでしょう。しかし、物を捨てたからといって、そのときの感謝や嬉しさなども一緒に処分してしまうわけではありません。もらった人に対して申し訳ないと思いがちですが、罪悪感を抱く必要はないでしょう。
また、プレゼントされた物だからといって手元に残しておいても、興味のない物だと使用しません。それはただの不要な物です。興味がない・趣味に合わないのであれば処分しましょう。
練習に慣れてきたら、実際にリビングやクローゼットなどの広い範囲の断捨離をしてみましょう。断捨離は手順が重要になります。以下のようなステップで行っていきましょう。
断捨離は全てのエリアを一気に行うのではなく、エリア分けをして行うのが基本です。リビングやキッチンなど部屋ごとに行うのももちろんOKですが、「タンス1段だけ」「本棚の半分のみ」などでも構いません。無理のない範囲で、自分が断捨離したいと思ったエリアを決めていきましょう。
断捨離したいエリアが決まったら、そこにある物の量を把握するために全て取り出して広げます。何があるのかわからない状態で断捨離をしても、時間がかかってしまうだけです。エリアにある物を全て見てから始めることが大切といえます。
全て取り出し確認したら、「要る」「要らない」「保留」に分別していきます。
「要る」の判断基準は、頻繁に使用している物・使う頻度は低いけど必ず使用する物・テンションが上がる物。
一方「要らない」の判断基準は、思い出深いけど壊れて使えない物・未使用の物・1年使ってないけどまた手に入れられる物です。手放すと考えるとなんだかもったいない気持ちになりますが、「必要になったときにまた買おう!」と気楽に考えたら、処分しやすいですよ。
また、1分以内に判断できなかった場合はひとまず「保留」にしましょう。
手元に残した物は、収納場所を決めてあげましょう。そのとき、使用頻度が「高い物」「低い物」で分けていくとわかりやすいです。
頻繁には使用しないけど思い入れがある物は、実際に使うエリアに収納しなくても大丈夫です。仮にそれがグラスだとすると、キッチンに収納しなければならないという固定概念は捨てて収納してみてください。
保留にした物は、考える時間を設ける必要があります。保留期間は半年~1年がベストです。ある程度の断捨離が終わったらもう一度手に取り、自分にとって必要な物なのかを再度考えてみましょう。
ここで大切なのが、無理やり捨てようとしないこと。思い出深い物や手に取ってテンションが上がる物なら、無理に処分する必要はありません。
ただし、期間内に一度も思い出さなかったり使用しなかったりした場合は、処分する方向で考えましょう。
断捨離が終わったら要らない物を処分していく必要があります。処分方法について解説していきましょう。
自治体のゴミとして捨てると費用を抑えられるので、処分する物が少ない場合はこちらがおすすめです。資源ゴミや不燃ゴミなどで捨てられる物は、自治体で指定された回収日に所定のゴミ捨て場に持って行きましょう。
粗大ゴミの場合は事前に回収日時の予約を行い、コンビニやスーパーなどで「粗大ゴミ処理券」を購入する必要があります。処理券を粗大ゴミに貼ってから出さないと、持って行ってくれないので注意しましょう。
状態の良い服や世間的に価値のある物は、フリマやオークションサイトに出品するのがおすすめです。フリマやオークションは自身で価格を決められるため、高値で売れる可能性もあります。
ただし、購入者とのやりとりから配送まで、全て自分で行わなければいけません。そのため、時間がない人や手間をかけたくない人には不向きだといえます。
また、フリマやオークションは必ず買い手が見つかるというわけではないので、売れるまでの時間が読めないのもデメリットのひとつです。
ブランド品や骨董品、ジュエリーなどは買取専門店に持って行くのがおすすめです。買取専門店のメリットは、適正価格で買取してくれること。しっかりと鑑定してくれるので安心できるのもポイントといえるでしょう。
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