資産価値が下がりにくいとされている金。ネックレスや指輪といったアクセサリーにもよく用いられる素材です。そんな金を現金に変えるため、売却しようと考える方も多いでしょう。金を売却する際に知っておきたいのが、「オンス」と呼ばれる単位。金に使用される単位ですが、他にも種類があり、あまり詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、「金1オンスは何グラム?」「金1オンスは日本円でいくら?」などの疑問にお答えします。
INDEX
オンスとは重さを示す単位で、大きく分けると3つに分類されます。まずは、オンスの代表的な3つの種類について、それぞれ詳しく解説しましょう。
常用オンスは、主に釣り具のルアーなどで使用される重さの単位です。1オンスは28.3495グラム。1/2オンスと表記されている場合は、およそ14グラムということになります。「oz」と表記するのが一般的です。
液量オンスは、文字通り液体に対して使用する重さの単位です。アメリカやイギリスといった国でポピュラーな単位ですが、それぞれの国で1オンスは何ミリリットルなのかが異なります。 アメリカでは1液量オンスはおよそ29.573529562ミリリットル、イギリスではおよそ28.4130625ミリリットルです。この液量オンスは「fl oz」と表記します。
トロイオンスは、金や貴金属に使用される重さの単位です。1トロイオンスは、31.1035グラム。トロイオンスとひと目でわかるように「toz」と表記されますが、「oz」「オンス」と省略する場合もあるため、常用オンスと混同しないよう注意しましょう。
トロイオンスの「トロイ」は、パリ東部にあるシャンパーニュ地方の「トロワ(Troyes)」を指しています。その昔、シャンパーニュ地方は3本の川に囲まれていることから、船の往来が盛んだったエリアです。フランス王家とのつながりが密接になった1300年代には、商業が発達したことでトロワには多くの商人が集まり、金貨や銀貨が盛んに使用されていた歴史があります。
その際、大きさや品質の異なる金貨や銀貨が流通したことから、正しい取引を行うために基準を設けることに。そこで誕生した単位が「オンス」といわれています。
現代でもこの「オンス」は広く使われていますが、日本では金の質量を計算する場合のみに使用されることがほとんどです。
金のオンスをグラム換算するとどのくらいの重さになるのかを解説しましょう。お手持ちの金製品の重さをオンスに換算したい場合の参考にしてみてください。
金貨は、ウィーン金貨ハーモニーとメイプルリーフ金貨など、さまざまな種類があります。金貨の重さのバリエーションはそれぞれ異なりますが、1オンス・1/2オンス・1/4オンス・1/10オンスなどを見たことがあるのではないでしょうか。
金貨別の重さを出すには、例えば、1/2オンスは31.1035÷2=15.55175グラムという計算になります。計算式は簡単なため、1オンスがおよそ32グラムとすると、1/4はおよそ8グラム、1/10はおよそ3グラム…のように導き出せるのです。
小数点を省いて計算することで、簡単に大体のグラムが求められます。
ここでは、金の重さとトロイオンスの関係がより理解できるよう、金の純度が99.99%以上である24金の金貨を例に挙げて、サイズ別の重量を表にまとめました。
1オンス金貨 | 31.1グラム |
---|---|
1/2オンス金貨 | 15.5グラム |
1/4オンス金貨 | 7.7グラム |
1/5オンス金貨 | 6.2グラム |
1/10オンス金貨 | 3.1グラム |
1/20オンス金貨 | 1.5グラム |
1/25オンス金貨 | 1.2グラム |
資産価値が下がりにくいとされる金は世界中で取引されており、その価値は24時間変動しています。また、1オンスあたりいくらなのかは、金貨の種類やサイズなどによっても価格推移の可能性があることを覚えておきましょう。
金の取引において重要な役割を担っているのが、ニューヨークとロンドンの市場。なかでもロンドン市場は、金の現物取引を行う市場として有名です。電子システムを活用して金の注文状況を記録し、LMBA(ロンドン貴金属市場協会)が導き出した金価格が指標価格となります。そのため、金の国際的な価値を把握したい場合は、ロンドン市場をこまめにチェックしてみるのもひとつの方法です。
2023年12月15日現在では、金1グラムは10,291円で取引されています。また、ウィーン金貨ハーモニーとメイプルリーフ金貨の価格をチェックしてみると、金1オンス金貨は339,575円。1/2オンス金貨は173,021円、1/4オンス金貨は89,512円、1/10オンス金貨は36,653円でした。
ウィーン金貨ハーモニーやメイプルリーフ金貨は1オンス、1/2オンス、1/4オンス、1/10オンスの4種類ですが、金貨の種類によっては1/20オンスや1/25オンスもあります。お持ちの金貨の正確な価格が気になる場合は、一度買取専門店などで査定してもらいましょう。
金に対して使われる単位・トロイオンスに関して、いくつか注意点があります。誤った知識を覚えてしまわないよう、注意点をしっかり把握しておきましょう。
金は、基本的に含有率や重さによって価格が変わります。例えば、24金(K24)の場合であれば、金の含有率が99.99%以上であるため、1オンス(31.1035グラム)×1グラムあたりの金相場をかけることでその価値が求められます。
しかし、18金(K18)や10金(K10)などの場合は、金の含有率が24金よりも低いことから、1オンスをグラム換算しても31.1035を下回ることを理解しておきましょう。
また、メッキや金張りといった加工を施している金製品は、金としての価値がつかないケースもあるため、注意してください。「K24GP」「K18GF」のような刻印がある場合は、GP(金メッキ)・GF(金張り)であることを示しています。
なかなか買取につながりにくいメッキですが、エコリングであれば買取が可能です。自宅に眠っているメッキ製品がある場合は、エコリングでの売却を検討してみてください。
オンスという単位は、トロイオンス以外にも、常用オンスや液量オンスがあります。それぞれをグラム換算した場合、1オンスあたりの重さが異なるため、金の重さを知るにはトロイオンスを基準に計算しなければなりません。
単位を間違えて計算すれば、当然グラムでの正しい重さは求められないため、金の純度とともに単位の種類についても注意してみてください。
これは本物?金やプラチナの比重を自分で調べる方法や注意点を解説
自宅に眠っている金を売却したいと思っている方もいるでしょう。そこでここでは、金を買取専門店に持って行く前に、売却する際の注意点やポイントを解説します。スムーズに売却し、より多くの利益を得られるよう覚えておきましょう。
比較的市場価値のアップダウンが少ないとされる金ですが、その価値は24時間変動し続けています。そのため、相場の高い時期を狙って売却するよう注意しましょう。日頃から金の市場をチェックして、相場を把握しておくのがおすすめです。
また、金は世界的に米ドルで取引されますが、日本では日本円で換算してから取引されます。そのため、金の重さや含有率だけでなく、為替相場にも注意を払う必要があるのです。より高値で金を売却することを目的とするなら、円安の時期を狙ってみてください。
反対に、金を買いたいときは、円高の時期がおすすめです。このように、金の売却をする際は、金の相場と一緒に為替相場にも注目する必要があります。タイミングをうまく見極めることで、より高く金を売却できるでしょう。
金を売却する際、場合によっては税金が発生することがあります。国税庁によって「金地金を売ったときの所得は、原則、譲渡所得として、給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象となります(※)」と定められているからです。
ただし、この譲渡所得税が発生するのは、年間50万円以上の利益が出た場合に限ります。つまり、金を売却して手にした利益が50万円以下であれば、税金は発生しません。また、売却価格から購入代金と売却経費を差し引いた金額が、利益として計上されることも覚えておきたいポイントです。
他にも、譲渡所得税は、金を所有していた期間が5年以上経過しているかどうかでも課税額が異なるため注意しましょう。
金を買取専門店などで売却する場合には、本人確認書類が必要であることも把握しておきましょう。中古品の取引とみなされる買取では、法律によって身分証を提示する義務が定められています。本人確認書類の提出を求められない場合、取引許可を得ていないサービスである可能性が考えられるため注意が必要です。本人確認書類としては、運転免許証やパスポート、健康保険証や住民基本台帳カードなどが代表的。
200万円以上の取引をする場合は、犯罪を防止するため、本人確認の審査が厳しくなることがあります。この場合、マイナンバーカードの提示を求められるケースもあるようです。
本人以外が代理で金の売却を行う場合は、委任状や依頼を受けた人の身分証明書などを準備しておく必要があります。
買取店は多数存在しています。そのため、金に特化した専門の鑑定士が在籍しているかどうかや、口コミなどをチェックして、信頼できる買取専門店を選びましょう。また、在籍する鑑定士の割合や能力などによって、買取価格に差が出ることもあります。そのため、複数の買取専門店に見積もりを依頼し、比較してから売却するのもひとつの方法です。
買取専門店によっては、お店の利益アップや金の再生加工費用などをカバーするため、買取手数料が発生することもあります。手数料もサービスごとに異なるため、損しないようしっかりチェックしましょう。手数料はお店のほうで自由に決められますが、買取金額の2~3割に設定されていることが多いようです。
ほかにも、1オンスあたり、もしくは1グラムあたりの金の値段をきちんと教えてくれるか、書面を作成してくれるかなどもチェックポイント。これらの注意点を踏まえて、売却するお店を即決せず、じっくり比較して見極めることが大切です。
トロイオンスは、金の重さを示す際に使用される単位です。一般的に「オンス」と表現されることも多いですが、釣り具のルアーや液体に対して使用されるオンスもあるため、混同しないよう注意しましょう。金1オンスは何グラムなのか、また正しい単位を理解して、買取専門店に売却する際の参考にしてみてください。金市場や為替相場などに目を配り、ベストなタイミングで売却することも覚えておきたいポイントです。今回ご紹介した情報をもとに、金を賢く売却しましょう。
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